うらばなし #12

「夢の鉱脈」の名前の秘密

 初のオリジナル公演であった第三回公演「夢の鉱脈」は、南の無人島が舞台の物語。

 島が舞台の物語ということで、登場人物の名前は、次のとおり、島の名を元にしているという遊び心が入っている。

 佐渡和彦 ……佐渡島
 対馬かおり……対馬
 三宅幸子 ……三宅島
 田尻利一 ……利尻島
 文野礼司 ……礼文島

 主役である佐渡和彦は新潟県の佐渡島から名付けている。これは佐渡島がわが国でもとくに知名度の高い島であるということに加え、脚本を書いた前ちゃんが三年生まで在籍していた新潟市の小学校が海のすぐ近くにあり、二階以上からは佐渡島が見え、校歌にも「佐渡」の名が出てくるなど、もっとも親近感を持っている島だからである。
 また、田尻利一と文野礼司は上司と部下であり二人組で行動しているため、兄弟島といえるほど近くに位置している利尻島と礼文島から名付けたのである。

 さて、「夢の鉱脈」にはもう一人、ルカという外国人の観光ガイドが登場する。
 物語の中で、ルカという名は、あまりに本名が長いために対馬かおりが省略した呼び名であり、正しくは”ルカスガダマ・ワジャムアグ・イワハラトマスタスーイ”であると述べられている。(これでもまだフルネームではない)
 この名前を逆さに読むと、イースター、スマトラ、ハワイ、グアム、ジャワ、マダガスカルという、外国の島の名前となっているのだ。

                    
                      島の名前が元になっている登場人物たち

 そして、もう一つ、島の名前が元になっているものがある。
 それは、物語の舞台である南の無人島・スモオリク島である。

 スモオリクを逆に読むと”クリオモス”。
 クリオモス島なんて聞いたことがないという人がほとんどだと思うが、それもそのはず、クリオモス島は実在する島ではない。
 テレビ番組「ウルトラマンティガ」の第34話「南の涯てまで」及び映画「ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ 光の星の戦士たち」で舞台となった南の島なのである。

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