うらばなし #22

滑る舞台に御用心!

 毎年、うちの劇団が公演で使用している下田市民文化会館の小ホールの舞台は、通常は収納されてホールの床と一体となっており、舞台として使用するときはせり上がって来る。

 第四回公演「怪談日和の雨の日に〜冬桜狂咲〜」では、数日前にホールの床にワックスをかけたらしく、舞台が滑りやすくなっていた。

 ましてや、この舞台では廃寺を表現するために落ち葉を散らしていたため、役者は足を滑らせないように気を付けなければならなかった。
 しかも! 物語の後半では姿を現した物の怪(もののけ)と侍・旅芸人の二人が格闘する殺陣のシーンがあり、動きがやや激しくなるのだ。

 そして、十分に注意はしていたものの、事故は起こってしまった。

 二回目の公演での殺陣のシーンで、物の怪を演じていた役者が滑って転倒。さいわい、怪我はなく、舞台はそのまま続けられたのでとくに影響はなかったのだが、役者というのは結構いろいろな面に注意しなければいけないのだ。

                  
                       
物の怪(左)が転倒した瞬間

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