うらばなし #36

不遇! 殴られ、蹴られのフクちゃん

 劇団夢波の公演はこれまでに七回を数えるが、フクちゃんはその七回すべてに役者として登場している数少ない団員である。
 そんなフクちゃんが多く演じる役柄は、”登場人物の中で一番偉いけれど抜けている”という人物。そのキャラクターゆえに他の登場人物から殴られたり蹴られたりなどとひどい扱いを受けることが多く、実にこれまでの七回の公演のうち、四回にて暴力を振るわれてしまっているのである。


                  
                             第1回公演『街は囁いて』
                    部下である教師をいたずらで驚かせたら、逆に殴られ


                        
                            第2回公演『刑事☆貴族』
                    くだらないことを言って、部下の刑事にファイルで殴られ


                        
                      第4回公演『怪談日和の雨の日に 〜冬桜狂咲〜』
                      自害しようとしたところを、芸人に力ずくで阻止され


                        
                            第6回公演『天国へのパスポート』
                    
ぶりっ子天使にメロメロになっていたら、幽霊に蹴られる

 ――と、このように散々な目に遭ってきているのである。

 コミカルキャラゆえの宿命とも言えるが、唯一、第四回公演『怪談日和の雨の日に』(上から三枚目の写真)だけは、終盤のシリアスなシーンにてのものである。

 なお、とくに前ちゃんとは相性が良い(悪い?)らしく、三つの公演にて、計四回も叩かれたり蹴られたりしている。

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